親を大切に。
親からの仕打ちに今も許さない息子は。
どう、振る舞えばいいのですか?
親を大切に。
親からの仕打ちに今も許さない息子は。
どう、振る舞えばいいのですか?
あの頃はお金の意味も含めて精一杯だった。
休まず眠らず働いて、食べる物もケチって生活費やっと。年金はとても払えなかった。
今は、夢を捨てたおかげで、好きなものを食べても、余りが出るくらいになった。
休みの日は仕事場からの電話、なんてもの無く、のんびり過ごす。連休があれば温泉旅行にも行ってしまう。
生活が変わった。
一度死んだから。
でも、真夜中にあの頃が蘇ってきて、飛び起きてしまう。
死ぬまで逃れられないのかな。
本当に大切な人を大事に。
もう充分、長く一緒にいるんだから。
自分より大事なんだから。
7月の終わり。
七年前、一番苦しかった頃に府中の現場に土方で入った。
暑くて苦しくて、無理をして嫌なものを濃縮して体験した三ヶ月。壊れたものね。
あれを味わったから、今は楽勝だものね。
じゃあ、良かったのか?
苦笑してしまう。良かったんだ。
好きなことだけをして生きよう。
もう、充分、やってきた。
凍てつく元旦の朝、自転車でそう思った。
ただ謙虚に楽しんで苦しんで生きよ。
いま安定を噛み締めている。
あの頃を思い出したら、どうしても健康的であり、安定している。
この季節、府中の仕事から6年。
あまりにも辛い日々をやめて、今の生き方を選んだ。
そして、新しく知った心は、寂しさだった。